広告とお祭りと青い思い出

Youtubeの広告をなんとなく最後まで見ちゃうことありますよね。

 

スマホゲームの広告とかめっちゃあるじゃないですか。

怪しい日本語でゲーム実況風にやってるやつとか、レベル1のチンピラが紆余曲折あって組長になるみたいなストーリーがあるようなやつとか、お前にできんのか?解けんのか?みたいな挑戦的なやつとか、あげだすときりないくらいいろいろあって、面白くてつい見ちゃいがち。

 

三国志知らないのに出生地は巴蜀がいいらしいってのも広告でみたぞ。山が多いから谷に柵を作れば敵から攻められにくいんだってよ。

 

あと、〇〇にお住まいの方限定!みたいな広告もあるね。

興味のあるなしにかかわらず知ってる風景が広告の背景にあるのが面白くてこれは途中までだけどみちゃう。

でも、漫画みたいなスタイルのヒゲ脱毛とかハゲ治療の広告はあんま好きじゃない。何が違うんだろうな。

 

今日みかけたこの広告もかなり面白いからみてほしい。

 

www.youtube.com

 

知ってる題材ってだけでみちゃうのに曲も気持ちよくてめちゃ満足感あった。

ストⅡって結構広告で見かけるよね。やっぱ人気なんすね。

 

 

 

_________________________________

 

かれこれ2年ぶりくらいに祭りに行ってきた。

 

感染対策なのか、単純に露店が減ったのかわかんないけど、いつもは道の両側に所狭しと並んでた出店が片側にしかなかった。

道が広くて歩きやすかったけど祭りっぽい賑わいみたいなのが薄まってて、なんとなくさみしさというか物足りなさみたいなのは感じた。

 

今日行ったのは近所のお祭りで、最後に行ったのは中学生の頃だったかなと思う。

当時の印象からすると全長が短くなったような気がしないでもないが、これは実際に短くなっているのか俺が大きくなったのか、ご時世柄なのかはわかんない。

 

なんて歩き回っているとかたぬきの露店に通りかかる。

昔は端と端、間にちょこちょこと何店もあったイメージだが、今は減ってしまって1店舗しかなかった。

かたぬきとかピンボールみたいな遊ぶタイプの露店が子供の頃は好きで、めちゃめちゃやってたのを思い出す。未だに実家の引き出しにピンボールの1回無料の木の札が保管されている。(あんまりにもピンボールから離れない俺を飽きないねえと見守る親に助け舟を出したのか、おっちゃんがまた来年来てねと握らせてくれたものであって、無断で持ち帰ったわけではない)

 

チューリップのかたぬきに成功してちゃんと3,000円に換金してもらえたもんだから「かたぬきのおっちゃんて全然換金してくんねーよな」みたいなあるあるが一時期全然わかんなかった。今思えばとってもいい店主と巡り会ってただけなんだろうなとも思うけど、お祭りが楽しくなるいい思い出だったなと感じる。

 

冷静に考えて店主も店主で3,000円換金するってかなり勇気いるよな。

今日見たとこだと3枚200円でやってたから15人捌いてやっと稼げる額だもんね。

 

なんて素敵なおっちゃんだったんだ。かっけえじゃん。

 

 

_____________________________________

 

かたぬき繋がりでもうひとつ思い出したが、こっちはうって変わって嫌な思い出だ。

 

人付き合いがあんまり得意じゃないのは今に始まったことではなくて、当時中学生だった俺も、決まった友達たちとしか上手く話せない性格だった。

 

そんななか、きっかけは忘れたが、クラスのイケイケグループとお祭りを巡るイベントに誘われたことがあった。ほんとになんで誘われたのか今考えても思い出せない。気のいいクラスメイト達だったのでからかいで誘われたわけではないはずなんだけどそうだったとしたら今更ながら戦慄する。そんな人たちじゃないと思うけどね。

 

当日、自分なりにしっかりとおしゃれな恰好を心掛けて向かったものの、同級生たちの格好というか存在感みたいなのが明らかに自分のそれとは別次元な印象を受けて、一発目から劣等感を刺激される。

 

制服姿しか見たことない同じクラスの女の子たちも、各々きらびやかな可愛らしい服だったり浴衣だったりなんか着ちゃったりしてて、学校とは違う雰囲気を纏う彼女らにいつも以上にどぎまぎしてしまう。

 

そんな精神状態でまともに会話なんてできるはずもなく、程なくしてイケイケグループを後から追うような立ち位置になってしまったのは無理もない。

さながら車付きの風船のように、彼らの後ろを無言で追従するしか手が無かったのだ。

 

追従している中でも劣等感は刺激され続ける。

男女分け隔てなく話せる彼にも、個性的ながらも整った格好で垢ぬけたおしゃれさを持つ彼女にも、気遣って声をかけてくれる委員長にも、ことごとく自尊心的なものを削られていく。

 

あまりにもいたたまれなくて、俺は、適当な言い訳をして途中で抜け出してしまう。

今現状の俺の持つスキルでは、悲しきかな、この輪についていくことはできない。

 

 

 

帰り道、かたぬきの露店を通りかかる。

折角お祭りに来たのだから、何かしら露店を楽しみたいと思ったのかもしれない。俺はかたぬきをすることにした。

物事に集中すれば、この胸の内のもやもやも誤魔化せるだろう。

 

だがしかし、そんな状態で100楽しめるはずもなく、ましてや集中力ももたず、どうにも無意味な時間潰しのようにしか感じられなかった。

失敗したかたぬきを食べる。なんだか普段より苦く感じたのは気のせいではないのだろう。

 

 

_____________________________________

 

なんていう苦い思い出も、楽しかった記憶も、お祭りは内包している。

大人になった今、雰囲気だけ楽しむのもおつと感じるようになったが、純粋な気持ちでかたぬきに没頭してみたいと思うのもまた嘘ではない。

 

次にお祭りに行くときはやってみようか。