kindleを買ったり、『武士道』を読んだりしました
kindle paperwhiteを購入してkindle unlimitedに入会しました。
電子書籍という形態に馴染みが無かったので、なんとなく単行本やら文庫本を買って読んでたのですが、試しにスマホでkindleを使ってみると、物としての書籍や、本のページをめくる所作に対してのこだわりがさほど無かったようですんなり受け入れられました。
ただ、やはりスマホを使っての読書だとlineやTwitterの通知がノイズに感じたり、Youtubeなどの他コンテンツに興味が吸われたりすることがあったので、読書専用の端末としてkindleを買いました。
何よりも電子ならではの強みだなと感じたのは、辞書機能の存在です。
kindleでは、単語を長押しするだけで辞書を参照出来たり、Wikipediaの項目を読むことができ、本で読んでいた時の「読めない漢字を検索するストレス(例えば瀟洒-しょうしゃ-という読めない漢字をどう検索するのか)」だったり、「よく知らない単語・横文字を調べる為に本を置いてスマホに持ち替える手間」が大きく減少したように感じます。
よっぽど''本’’にこだわりがなければかなりおすすめです。漫画は容量が大きくてあんまり入らないですが。
新渡戸稲造の『’’日本の精神''武士道』を読みました
読んだきっかけはkindle unlimited(本のサブスク)に入会して、unlimitedに含まれているおすすめで表示された中で興味がわいたからだった。なんとなく「武士道」というものを知っていて、内容については全然だったのでこの機会に知見を深めてみようと思ったわけだ。
宗教を題材とした道徳教育が当時の世界での主流だったのに対し、「多神教・無宗教の日本ではどのようにして道徳教育をしているのか」という問いに対して、新渡戸稲造が著した本で、原文は英語らしい。
「武士道」たる考え方は親子関係と師弟関係で相伝されてきたもので、実際に明文化されているものでは無かったのだが、当時の侍の生き方や伝承として残る歴史を海外の文化や哲学、芸術と比較・対比する形で綴られている。
「武士道とはなにか」から始まり、「義・勇・仁・礼・誠」等の徳目がそれぞれどういった役割で道徳的根幹を担ったかが書かれており、『打算や損得を離れた人としての正しい行いを励行し、卑怯であったり恥と思われるような行動を慎め(これは要約で、本編ではもっと深い事言ってる)』といった内容である。
その後、武士道によってなされる忠義や名誉、刀の在り方、切腹と敵討ちといった歴史的背景などを綴り、今後武士道が日本人の根幹として在り続けることが可能かどうかを記して終わる。
感想
これを読んで「それじゃあ明日から武士道精神にのっとって日本男児として頑張っていくぞ!」と単純に思わせるような書き方は避けられており(部分的に語調が強くなることもあるが)、書内でも、独立した道徳体系としては消え去っていく定めだろうと記されている。
徳目を読み解いていくと、「礼儀は自身をきれいに見せるためではなく、誠実さの表れである(これは要約で、本編ではもっと深い事言ってる)」といった現代でも通用しそうで美しいと感じる価値観もあるのだが、そのすべての徳目をいざ実践しようとして、政治体系も経済もすっかり変わった現代にあてはめることは難しいと感じた。
解説で記されていた印象的な一文がある。
すべての武士が「義」を重んじたというつもりはない。例えば上杉謙信が塩不足に悩む宿敵武田信玄に塩を送って助けた話」が、武士道の美談として残ってるという事自体が、フェアプレー精神を持った侍が少なかった事の裏返しとも考えられるからだ。
※武士道、解説より要約
この本が今後の生き方に大きく影響を与えるかといわれればそうでもないと感じるものの、この本から得た知識だったり価値観は物事を判断するひとつの指標にはなるだろうなと思いました。
慎ましく精進してまいります。
直属の上司とかがめっちゃ影響されてたらすげえやだなとおもいました。
好きな本が映画化するみたいです
劇場版アニメ『四畳半タイムマシンブルース』9/30公開決定、森見登美彦著&上田誠原案で『四畳半神話大系』の続篇を描く https://t.co/HvNlQCf6cD
— Fashion Press (@fashionpressnet) 2022年4月25日
やったぁ!
私が少ないながらも小説を読むようになったきっかけとして明確に覚えているのが、「四畳半神話大系」という作品に出会った事である。
四畳半神話大系との出会いは5,6年前になる。
Netflixでなにか面白いものはなかろうかと彷徨っていた時に、たまたまみかけたのがアニメ化されたこの作品だった。
詳しく話すとあまりアニメ・小説の造詣が深くないとバレてしまうので個人的に感じたまま好きなところを書くと、ハイテンポな独白で進行するストーリー、独特な空気感のある作画、「選択」(であると私は思っている)というテーマ、等があげられる。
第一話でそれらに刺さった私は、文字通り釘付けで全話を通して視聴した。
(以下一応あらすじ)
大学進学を機にサークルに参加する主人公だが、なんやかやと理想的な学生生活を送れずに、うだつのあがらないまま大学生活が終わりを迎える。終わりの際に、「入学のあの時、こんなサークルに入っていなければこんなことにはならなかったのでは…」と思ったのをきっかけに、「別のサークルに入っていた場合のIF」をほぼ毎話繰り返すという話。
※アニメ版のあらすじではこうだが、原作の小説版はもっとポジティブな内容になっている。
(あらすじ終わり)
すっかりとはまってしまった私は2度、3度と視聴を繰り返し、原作となった小説を読んでみようと思い至った。
小説を読むという事。思い返せば中学生の頃の朝読書という習慣で読まされていたのが最後で、それ以来これっぽっちも触れてこなかったものである。
漫画の単行本程の厚さがある本にびっしりと文字が、しかも漫画よりも格段に小さい字で綴られていて、挿絵もなく数百ページに及ぶ情報量に苦手意識があった。
当時の個人的な感覚では、文字のみで情景を感じられる感受性と読解力が求められる非常に高尚な趣味だと思っていたのだ。
長い戦いになるだろうと身構えていたものの、実際には、ストーリーの大筋をわかっていた事もあってかすんなりと読み切ることができた。そしてこの読書体験が、小説への印象を大きく変えることとなる。
すなわち、本読んでる俺かっけぇ、である。
無論、小説を読むという行為そのものの、感情を文字に起こすとこういう表現になるのか、文字だけでここまで鮮明な情景を思い浮かべることが出来るのか、こんなお洒落な言い回しがあるのか、だとかの、文字を読む楽しさに惹かれたというのが主な要因ではある。
しかしそれは、小説を読むようになってしばらくあとの話であって、「久々に小説を読んだよ」という体験で感じたことは「本読んでる俺かっけえ」なのである。
長々と悪かったな。
しかし、本を読む最初のきっかけなんてのは皆そんなもんだろう?
小説を読んでいる自分に無感情でいられる者だけが私に石をなげたまえ。
そんなこんなで四畳半神話大系を読み終えたタイミングで、続編と銘打ってこの本は発表された。
これがまたとても面白いのだが、どうも私はプレゼン能力が絶望的に欠如しているようで、1時間少し考えてもまるでおすすめ文が思いつかなかったのでもう読んでくれという他ない。前作の知識が必須という事でもないので、この機会にぜひ読んで見てほしい。
そんな思い出の本が映画化しましたよ、やったー!って話でした。
俺とDとパワーツールドラゴン
※遊戯王の話をします。ルールとかは詳細に書かないので雰囲気で読んでください。
黄金期の始まり
ディフォーマーとの出会いは小学生の頃だ。
当時猛烈に流行っていた遊戯王ブームに乗るため、僅かなお小遣いを握って近所のゲオへ行った際、適当に取ったパックに収録されていたのがこのディフォーマーというテーマだった。
一般的なモンスターカードには、場に出ると山札から一枚ドローできたり、死んだときに墓地からカードを手札に持ってこられたりと、特殊な効果を持ち合わせているのだが、このディフォーマーというテーマのモンスターはその効果を2種持っている。
彼は我らがディフォーマーを代表するメインアタッカーのラジカッセンさんだ。
見ると分かるように、攻撃表示と守備表示で持っている効果が変わっている。
ラジカッセンさんに置き換えると、攻撃表示の時は2回攻撃出来て、守備表示の時は戦闘を1回避ける事ができるといった具合だ。
この、表示形式によって役割が変わるというトリッキーさと目新しさ、馴染みの機械がモンスターとなっている取っつきやすさが小学生ながらに新鮮に映り、ディフォーマーテーマのデッキを組むに至ったわけだ。
デッキを組むにあたり切り札に選出したのが、パワー・ツール・ドラゴン氏である。
氏は、当時新しく追加された「シンクロ」というルールを用いて場に出る特殊なモンスターだ。この「シンクロ」ルールは私が遊戯王を始めた時期に追加されたルールで、既存のデッキを持っていた周りの友人にはまだ馴染みが薄かった。またしても目新しさに心奪われた私は、ディフォーマーとシナジーのあるこのパワーツール氏を切り札に選んだ。
装備カードによって強化されたパワーツール氏とディフォーマー諸兄でひたすらに上から叩き潰すこのデッキは、当時の攻撃力がすべての環境では無類の強さを誇り、めったなことでは負けることは無かった。
この体験から私はさらに、ディフォーマーというテーマに傾倒していく。
黄金期の終わり
中学生に上がってなお遊戯王ブームは根強く友人との間で流行り続けていた。
むしろ、別々の小学校から集まってきた新たな同級生たちとの、数少ない共通の話題として輪をかいて流行ったと言っても過言ではない。
ある日曜日、中学でできた友人たちと遊戯王をすることになった。
別々の学校、別々の環境を戦い抜いてきた新たな友人たちと戦えることに胸を躍らせ、愛するパワーツール氏とディフォーマー諸兄を携えて友人宅へ向かった。
そこで、自分が如何に小さいコミュニティで最強を実感していたのかを思い知ることになる。
「シンクロ」ルールを使いこなし場を制圧するブラックフェザー君、見たことのない魔法・罠カードを巧みに扱う強制脱出装置君、高火力・強効果で更に上から叩き潰してくる地縛神君らによって私のパワーツール氏はなすすべなく玉砕した。
「環境が変わる」という事象を実感した瞬間である。
もう攻撃力が物言う時代では無くなっていたのだ。
たくましく心強い面持ちだったパワーツール氏にも、新たな強敵たち・新たな戦術の前に、一抹の心もとなさを感じてしまったのも無理はないだろう。
幸か不幸かこの友人大会を最後に友人間で遊戯王のブームは去りつつあった。
これは遊戯王がつまらなく感じたのではなく、友人宅へ集まったことで共通の話題の幅が広がった為であり、ごく自然な流行の衰退として忘れ去られていくことになる……
本題
数年後……
俺
「さて……前置きはこのくらいでいいかな」
ここはわかにの精神世界。今日はある議題について結論を出すためにとある連中を集めている。
モバホン
「とっとと本題に入ろうぜ。そろそろ決断する頃合いだろう?」
モバホン
「スコープンももう呼んでるぜ。そろそろ到着するはずだ」
俺
「いつも悪いな……それでは一足先に始めるとしよう。本日の議題は、『新規、パワーツールブレイバードラゴンはディフォーマーデッキに採用するのか?』だ」
俺
「以前からビジュアルだけ明かされていたブレイバー氏の効果が開示された。この効果を検討し、果たして我らがディフォーマーデッキに相応しいかどうかを決定しよう」
モバホン
「パワーツール先輩の後継なだけあって、装備カードを主軸にした効果だな。①の効果は装備カードをサーチしてデッキを圧縮しつつ自身を強化する……ドローフェイズに装備カードを引いてしまうしょっぱいターンが少しか減るんじゃないか?」
俺
「その通りだ。しかも、終盤に召喚されたとしても墓地の装備カードをリサイクルすることができるから、稀にある装備カード切れの心配が無いのも強みだな」
モバホン
「それに加えて②の効果……装備カードをコストにモンスターの表示形式を変更するか効果を無効化できる。スぺルスピード2だし、表示形式変更を選べば単純に火力が高い相手にも対応できると……これはかなり有用だな」
俺
「確かに魅力的だ。ターン1制限があるから使いどころは考えなければならないが、相手の行動に待ったをかけられるディフォーマーデッキ唯一の効果になるだろう。俺はコックピットにエフェクトヴェーラーが乗っているんだと睨んでいるぜ……」
モバホン
「こんなもん採用しない手はねえじゃねえか。わざわざ集まる必要もなかったな……今日はこれで解散かい?」
スコープン
「ちょっと待ってください。まだ考えなくてはならないことがありますよ」
スコープン
「ブレイバー氏を採用するにあたって、チューナー視点からひとつ、危惧しなければならない事があります」
俺
「なるほど。数多の危機をシンクロで乗り越えてきた君の意見だ。聞かせてくれ」
スコープン
「それは……ブレイバー氏が星9モンスターである事です」
モバホン
「それがどうだってんだ?今までだって星12のクェーサー出せたじゃないか。今更星9なんて……」
スコープン
「クェーサーについては、クェーサーを出す構築になっていたからこそ叶ったシンクロです。わかにの好む装備カードを主軸とした構築では星7前後が最も出しやすいシンクロ……。星9のブレイバー氏をシンクロするには要求される素材があまりにも多いのです。モバホン始動で私を引っ張ってこれたとしても手札に星4ディフォーマーがいなければならない、さらに星4Dがいたとしても更にスマホンを手札に抱えていなければならない……ジャンクBOXやリペアユニットがあれば、私を守備表示で出すという選択も可能ですが、手順が複雑になるとわかにのプレミも無視できなくなってしまいます」
モバホン
「てめえ!わかにのプレイヤースキルを!」
俺
「……いや、いいんだモバホン。俺のプレイヤースキルとダイス運が低いのは今に始まったことではない……クェーサーが出せないのも複雑すぎてよくわからないからなんだ」
モバホン
「わかに……もういい大人なのにまだわかってなかったのか……」
スコープン
「以上のことから、ブレイバー氏を軽率に採用すると複雑になってプレイングに濁りが出てしまうのではないかと……そう伝えたかったのです……」
数時間後…………
モバホン
「さて、どうする?パワーツール先輩のメインウェポンであるダブルツールD&Cも装備できねえみたいだし、ブレイバーは不採用ってことでいいのかい?」
スコープン
「採用するとすれば、既存のディフォーマーデッキにそのまま入れることは難しいですね……構築を大きく変更する必要がありますし、D&C以外の装備カードを検討しなければなりません。そうなるとパワーツール先輩が活躍する場は少なくなるでしょう……」
モバホン
「だとしたら不採用で決定かな。あのわかにがパワーツール先輩を切れるわけがねえ」
俺
「……いや、俺はブレイバー氏をディフォーマーデッキに迎え入れる事に決めた」
モバホン
「お前……」
スコープン
「そうですか……それがわかにの選択ならば、それに従うほかありません。さみしくなりますがパワーツール先輩には私から連絡しておきましょう」
俺
「スコープン、その必要もない。パワーツール先輩を活かしつつ、ブレイバー氏も使うといっているんだ」
モバホン
「パワーツール先輩が残るっていうのはありがてえ……だがよわかに、お前今まで何度器用貧乏なデッキを組んできたか覚えてて言ってるのか?汎用罠ガン積み60枚デッキも、星7シンクロ幅広採用デッキも、結局うまくいかなかったじゃねえか。残念だがお前にはデッキを創作する才能は無いようだぜ……おとなしくデッキレシピ調べて素直にパワーツール先輩を使ってればいいじゃねえか」
俺
「いや、ブレイバー氏も使ってみせる」
スコープン
「お言葉ですが、ラジオンにD&Cが装備できないことを最近まで知らなかったり、通常召喚できないスマホンになぜ機械複製術が使えないのか悩んでいたあなたには、これ以上複雑なデッキにすることはお勧めできません」
俺
「プレイングなら回数をこなせばある程度改善する!知識だってあの頃よりは多少ついてるんだ!何とかなる!」
モバホン
「第一、D&Cはどうするんだよ!ブレイバー氏の効果ではサーチもサルベージもできねえぜ。ブレイバー氏はD&Cが装備できねえんだからな。代わりの装備カードでも探すのか?」
俺
「D&Cも採用する。ブレイバー用に別の装備を採用するかもしれないが、D&Cは今まで通りパワーツール先輩に着けて戦う!」
スコープン
「現状のディフォーマーデッキにこれ以上装備を足せばドローの質とモバホン、スマホンの命中率が下がってしまいます。そんなことになればただでさえ要求値の高いブレイバー氏のシンクロ、ひいてはパワーツール先輩のシンクロですらさらに難しくなってしまいます!そうまでしてブレイバーを使いたい理由はなんです?」
俺
「だって……!!」
俺
「パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン、かっこいいんだもん!!!!」
俺
「はっ!」
ちゅんちゅん、ちゅんちゅん
俺
「なんだ……夢か……」
終
きっかけと方針、手始めに。
不定期的に文字を書けるよう、ブログを設けようと思い立った。
思いついたことを書き残していくだけなので、暇な休日の時間潰し程度に読んでもらえるとこちらも気構えなくて済むのでありがたい。
きっかけ
観たもの、読んだもの、感じたこと等、総じて体験したものはアウトプットして初めて身につくという話を数年前に見かけてから、手帳に日記をつける形でつい最近まで実践してきた。
ところが、基本的に誰にも見られる心配がないという安心感からか、時として自閉的、攻撃的、自己陶酔的な文を書き残しており、とてもではないが見直すに堪えない内容となってしまっている。
折角、文字にして書き残しているのにもかかわらず恥を理由に読み直すことがないというのは、果たしてアウトプットの形として正しいのか……?
もしや、多少なれど人の目に触れる可能性があるというプレッシャーがあった方が、健全で読み直せるような文字が書けるのではないかと考えたのが主なきっかけである。
方針
このブログの方針については、これを書いている現時点では定まっていない。
語り口も、これを書く直前に小説を読んでいたのでそれに影響された結果であり、今後も同じ語り口を使うかも決まっていない。
概ねやってみたいことはいくつか思いついているので一旦まとめて記しておく。
記すことでタトゥーになって書かねばならないという圧になるのではと考えているが、後日何も言わず消している可能性は大いにある。
- 日記 (思い出として残したいもの、特殊な体験を書き残しておく)
- 嘘日記 (ふと思いついた嘘の話を書く)
- 読書感想文 (本を読んで、読後の率直な感想を書き残しておく)
- その他都度思いついたこと
ブログを書き始めると考えたときに思いついたのはこのくらいである。
過去にも何度かブログを立ててはたたんでいるので、果たしてどの程度続くのか今から不安でしょうがないが、あの頃よりも成長していると信じて、可能な限り続けていきたいと前向きに検討している。
手始めに
ここまで書くのに相当頭を使っており、早々に疲れ果ててしまっているのだが、きっかけと方針だけ記して終わりだと頓挫ルートのフラグが立ってしまうので、短くなるが日記を書こうと思う。
日記:車のフロントガラスにヒビが入った話
いくつかある趣味の中に釣りがある。
海での釣りをメインにしており、「ちょい投げ」と呼ばれる釣り方が気に入っていて、休みや天気などの都合がつけば海へ行って釣りをする。
比較的内陸に住んでおり、海まで行くには近くとも1時間ほど車を走らせなければならず、懐具合と相談しては高速道路を利用することも珍しくない。
4月某日、たまたま休みがあった友人と釣りに出かけることになった。
目的の海までの道のりは高速道路を使って3時間弱。時間的にも懐具合的にも高速道路を使わない手は無かった。
心地よい春の陽気に包まれた絶好のドライブ日和に心躍らせながら、高速道路ならではの高速度走行を楽しんでいたところ、ばちんと聞きなれない音が車内に響いた。
当初はあまり調子のよくない車内スピーカーがまた異音を吐き出したのかと思っていたが、同乗した友人が「フロントガラスにヒビ入ってない?ここ」と言った事で状況を理解した。
見ると、辛うじて小指で隠せるかどうかといった大きさのヒビが、しっかりと助手席側フロントガラスに刻まれていたのである。飛び石が跳ねてたまたまガラスに当たってしまったようだ。
話は変わりかつ自分語り的になるが、私はこういった傷にあまり関心が無い。
というのも、付くべくして付いた傷はもはや個性であると考えていて、スマートフォン等にもフィルムをつけず使用している。
この車にもようやく個性が付いたな。同色同車種が80台あろうともこいつを見分けることができるなと考えていたくらいであり、精神的ダメージは皆無と言って良かった。
そういったマインドを持ち合わせているのでその後の釣りは楽しく有意義に過ごすことができ、非常に満足感のある休みにできたと感じていた。
後日、オイルとタイヤの交換を頼みにディーラーへ車を持って行った時、その傷の深さと事態の重さを知ることになった。
「わかにさん、フロントガラスの傷ってご存じです?あれ、目線の高さについちゃってるんで、ワンチャン車検通らないですよ」
なんという事か。刺青やタトゥーのような個性と捉えていた傷は、思いのほか致命的で、修繕を要するものだったようだ。
「これって、修理することってできるんですか……?」
「傷自体は小さいんですが、結構深く傷ついちゃってヒビがしっかり入ってるので……やってみないとわからないって感じですね。ダメだったら全とっかえになっちゃうので、言いにくいんですが10万円前後の修繕が必要かもしれないです……」
私は今、車にかけられた保険の資料に目を通している。
調べたところによると、適用によって等級が変動する保険の場合は、変動によって上がった保険料と修繕費を天秤にかけてみたらそんなに変わらない場合もあるそうだ。
今後どういった対応をしていくかは未だ検討中である。
今はただ、この傷がこれ以上広がらないよう祈るほかない。